ディスカッションペーパー

リカレント教育の効果の異質性 -労働者の従事しているタスク別の検証-

DP番号 DP2026-001
言語 日本語のみ
発行年月 April, 2026
著者 久保吾朗
JELコード J24; J28; C23
キーワード リカレント教育; タスクアプローチ; 固定効果DIDモデル; 労働生産性; 人的資本投資
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要旨

近年、労働生産性の向上を目的として、政府によるリカレント教育の支援が拡充される一方で、その実施率は依然として低調である。限られた政策資源を有効に活用するためには、効果的なリカレント教育を特定し、支援の重点化を図る必要がある。本稿は、リカレント教育の効果が労働者の従事するタスクに応じて異なる可能性に着目し、日本家計パネル調査(JHPS/KHPS)を用いた固定効果付きDIDモデルにより、その異質性を実証的に検証した。分析の結果、通学等の政府支援対象となる形式のリカレント教育はルーティンタスク従事者に、セミナー等の支援対象外となる形式はマニュアルタスク従事者において有意な効果が確認された一方、抽象タスク従事者には効果が限定的であった。この結果から、リカレント教育の形式や実施する労働者のタスクによって効果が異なる可能性についての示唆を得ることができた。同時に、リカレント教育の内容および日本の労働市場を取り巻く構造的な課題に対する重要な示唆を得ることができた。