イベント

国際学際交流シンポジウム
「フィンランドに学ぶ働き方改革 ~持続可能な働き方と健康・幸福~」

開催日程
2018年 9月22日(土) 13:30~16:40
場所
慶應義塾大学三田キャンパス 南校舎ホール
慶應義塾大学三田キャンパス 南館 地下4階 ディスタンス・ラーニング・ルーム
※会場が変更になりました
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詳細
わが国では,「働き方改革」にみられるように,持続可能な働き方に行政,産業界の注目が集まっています。産業保健における「持続可能な働き方(Sustainable work)」に関する研究では,フィンランドは他の北欧諸国とともに,世界をリードしています。

このシンポジウムでは,「持続可能な働き方」についてフィンランドの研究者と意見交換を行い,働く人びとの健康と幸福の向上に向けた方策について考えます。

<プログラム>※同時通訳あり

〇開会あいさつ 13:30-13:35
角田透(了徳寺大学医学教育センター 教授,日本ストレス学会副理事長,日本産業精神保健学会業務執行理事)

〇基調講演 13:35-14:25
Jessica de Bloom (Academy of Finland Research Fellow & Rosalind Franklin Fellow, University of Tampere (Finland) & University of Groningen (Netherlands))
 「Give me a break! The importance of recovery for workers' health, well-being and work performance」

【座長】
島津明人(北里大学一般教育部教授,日本ストレス学会理事,日本産業精神保健学会業務執行理事)

〇パネルディスカッション 14:35-16:35
【パネリスト】
Mikko Härmä (Finnish Institute of Occupational Health)
 「How to improve work-life balance and recovery by working hours?」

Jari Hakanen (Finnish Institute of Occupational Health)
 「The relative importance of eight job resources for work engagement in 11 different 」

Anna-Maria Wiljanen (フィンランドセンター所長)

【指定発言】
黒田祥子(早稲田大学教育・総合科学学術院教授)

【座長】
高橋正也(労働安全衛生総合研究所産業疫学研究グループ部長)

〇閉会挨拶 16:35-16:40
山本勲(慶應義塾大学商学部教授,慶應義塾大学パネルデータ設計解析センター長)

〇懇親会 17:30
備考
■共催
慶應義塾大学パネルデータ設計解析センター,日本産業精神保健学会,
日本ストレス学会,フィンランドセンター(五十音順)

■参加費
無料(事前申込制),懇親会は5,000円

ホームページ

ポスター
結果報告
■当日配布抄録集(PDF)はこちらからダウンロードできます。

9月22日、慶應義塾大学三田キャンパスで、フィンランドに学ぶ働き方改革 ~持続可能な働き方と健康・幸福~ と題し、シンポジウムが行われました。

基調講演は、「私に休憩を!労働者の健康、ウェルビーイング、仕事、パフォーマンスに対するリカバリーの重要性」と題し、タンペレ大学(フィンランド)のジェシカ・デ・ブルーム博士による講演が行われました。本基調講演では、「リカバリー(回復)」に焦点を当て、ストレスからのリカバリーに関する要因とリカバリ-理論について活発な議論が行われました。 

フィンランド労働衛生研究所研究教授のミッコ・ヘルマ氏は、「労働時間のあり方はワーク・ライフ・バランスと疲労回復を改善できるか?」と題した発表がありました。労働時間の長さ、タイミング、仕事の慌ただしさの変化がワーク・ライフ・バランスや疲労の変化と関連するか否かに関する研究が報告されました。

フィンランド労働衛生研究所研究教授のヤリ・ハカネン氏からは、「フィンランドの11 職種における、8 つの仕事の資源がワーク・エンゲイジメントにもたらす相対的重要性」と題し発表がありました。11 職種において、8 つの仕事の資源、1 つの個人資源、そして仕事の要求度の相対的重要性に関する結果が報告されました。

フィンランドセンター所長のアンナ= マリア・ウィルヤネン氏は、「19 世紀末のフィンランドのアーティストコミュニティーでのウェルビーイング:エネルギッシュな女性アーティストのもたらす家族の幸福と芸術への貢献」について発表がありました。

雨の中、134名の来場者があり、様々な角度から熱心なディスカッションが行われ、フィンランドの4名のパネリストから多くを学んだシンポジウムとなりました。