ディスカッションペーパー

乳幼児期における母親の就業が子どもの成長に与える影響

DP番号 DP-2012-010
言語 日本語のみ
発行年月 March, 2013
著者 野崎 華世
JELコード
キーワード
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要旨

本研究の目的は、乳幼児期の母親の就業がその後の子どもの成長(アウトカム)にどのよ
うに影響を与えているかを考察することである。具体的には、0~3 歳児期の母親の就業が、
小学校 1 年~中学校 3 年の子どもの成績(算数(数学)・国語・推論)や親からみた成績、
親からみた問題行動、親からみた向社会性、子どもの QOL(Quality of life:生活の質)に
どのように影響しているかの実証分析を行った。その結果、乳幼児期の母親の就業は、子
どもの成績と有意に負の相関があることが分かった。一方で、乳幼児期の母親の就業は、
親からみた成績、問題行動、向社会性や子どもの QOL にはあまり影響していないという結
果が示された。加えて、乳幼児期の母親の就業と子どもの成績の負の相関は、学年が上が
ると減少し、中学校では相関がなくなることも示された。