推論テスト得点を用いた雇用主学習モデルの検証
DP番号
DP2018-002
言語
日本語のみ
発行年月
March, 2019
著者
小林徹
JELコード
J30, J31
キーワード
賃金;教育;雇用主学習モデル
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要旨
本稿では、アンケート上で実施された「推論テスト」の得点データを用いて、日本における雇用主学習モデルの分析を実施した。つまり、日本の労働市場における学歴の賃金への影響が市場参入後の経過年数によって修正されるどうか、雇用主が直接確認できない生産性に関わる情報の賃金への影響が経過年数によって高まっていくかどうかを確認する。分析の結果、日本では学歴の評価は勤続後に減る傾向が見られないが、時間経過に伴って学歴以外の生産性情報が使用者に学習され評価されるようになる傾向が確認された。このような傾向は、学歴と昇進との関係が強い産業を分析対象から除いた場合にも確認でき、日本の労働市場では学歴情報が高く評価され続ける特徴があるといえる。